弓道で使う道具について詳しく解説

日本の弓道は江戸時代初期に大きな成長を遂げた武道のひとつで、職人によりさまざまな弓道具がつくられてきました。那須与一など歴史上の人物によって有名になっただけでなく、祭の流鏑馬や一般的な競技としても今に残っています。弓道で使用する道具について解説します。

弓道に欠かせない道具に弓があります。弓は身長だけでなく矢を引き込む長さを考慮して長さを決めることが大切です。身長が170㎝以下なら並寸、それ以上なら伸寸などと大まかに分けられています。習熟度によっても異なるので指導者に相談して決めるといいでしょう。

弓は素材によって、木材と竹を張り合わせて成形した竹弓、内部構造のみに木材を使用してグラスファイバーやカーボンファイバーを貼り合わせて作られたものがあります。天然素材でつくられた竹弓はメンテナンスの必要がありますが、使うほどに愛着が湧きます。

どれも同じように見える矢ですが、実は弓を引く長さによって矢の長さを選ばなければなりません。一般的に身長が高く腕が長い人ほど矢が長くなります。矢にはシャフト、羽根、矢尻などさまざまな部位があり、矢が飛ぶ方向性や安定性に大きな影響を与えます。

矢の材質には伝統的な製法によって丁寧につくられた上級者向けの竹のほか、価格が安く素使いやすいジェラルミン製のものもあります。また、最近ではデザインやサイズが豊富に揃うカーボン製も人気です。

ゆがけ

ゆがけは最も重要な弓道具のひとつで、使い込むほどに手になじむため簡単に買い替えができないものでもあります。鹿革製であるため購入したばかりのゆがけは硬くて、なかなか指が入りません。しっかりとはめた状態で手にフィットしているかどうかを判断することが大切です。

ゆがけには、「三ツがけ」「四ツがけ」「諸がけ」などの種類があり、流派によって仕様が異なります。鹿革は吸水性に富んでいるため、使用後は天日干しを避けて日陰干しで乾燥させないと縮んでしまうことがあります。

どんなに良い弓を持っていても、弦との相性が悪ければ実力を発揮することができません。弓の力が強ければ強いほど、太くて重い弦が必要となります。素材だけでなく製作工程の違いによっても特製に違いが生じるため、いろいろな弦を試してから購入することが大切です。

弦の素材には合成繊維と麻があります。合成繊維弦は安価で耐久性に優れており、普段使いに用いるのにも問題はありません。麻弦は伝統的な製法で麻を撚り合わせてつくられるもので、主に竹弓に使用されるものです。

まとめ

弓道具には、弓、矢、ゆがけ、弦の他に袴や上衣、胸当などの道衣も必要となります。武道具を専門に取り扱っている当店なら、全ての道具を一式揃えることが可能です。弓道具のことならどんなことでも当店にお任せください。